仏の性悪説について
第1章では、神様ないし、仏様と人間の関係は、親と子、父と子の関係にあることを述べ、人間が神の喜びとなるためには、三大祝福を完成しなければならないことを述べました。
第2章では、人間の堕落によって、三大祝福を完成することが出来なかったこと、人間が無明、煩悩を持つに至ったことを述べました。すなわち、人間の堕落が悪の起源となったのであります。
人間が堕落しなかったならば、悪というものは、存在しなかったであり、人間は、父なる神に似て、絶対的に善なる存在であったのであります。
ところが、日本の伝統的な仏教では「仏の性悪説」といって、仏も悪をもっていると説いています。この章ではこの問題について簡単に述べてみたいと思います。